「夢に見た日本」プロジェクションマッピング

ジャパンハウス・サンパウロ

プロジェクションマッピング

記:2020年3月21日

サンパウロ州府当局より新型コロナウイルス感染症対策強化として、

サンパウロ州の美術館,図書館,劇場,文化センター,スポーツ・レジャー施設は30日間閉鎖する

という指示が出されるほんの少し前に、
話題になっていたジャパンハウスの大型プロジェクションマッピング

EXHIBITION
『夢に見た日本』展

へ行ってきました。

期間は2月18日から4月26日までとなっていて、
2月29日の土曜日に娘たちを連れて行きましたが、
ジャパンハウスの前はものすごい人!!

サンパウロのテレビニュースや新聞などでも大きく宣伝されているせいもあってか、
EXHIBITIONを見るための列にざっと見ても100人以上が並んでいました。

多分、3時間くらいは待つことになりそうね。。。と
その日は見るのを断念しました。

ジャパンハウスは平日がおススメ

私がこれを見れた日は平日でした。
たまたまジャパンハウスの近くで用事があったので、
帰りに寄ってみました。

平日は並ぶこともなくスーっと中へ入れました。

japan em sonho
展示場入り口
中には50人位の人がいました。
柱を囲んで座れる場所もありましたが、
殆どの人は床に直に座って360度の壁に繰り広げられる映像に見入っていました。


海の中の魚たちが生き生きと泳いでいる映像、美しい!


壁一面に舞い散る夜桜の花吹雪が映し出されています。

幻想的で思わず

キレイ!

という言葉が出てしまいます。


これは、
遊郭の様子でしょうか。

この『夢に見た日本』展は、ダニー・ローズ・スタジオがパリのデジタルアートセンター、アトリエ・デ・ルミエールで発表した、浮世絵の多様性、豊かな表現力、近代的な世界観を垣間見せる『Japon Rêvé(夢見た日本)』を再現したものだそうです。

映像と合わせて流れる音楽が、更に雰囲気を高めます。

これらはほんの一部で、
全体は約7分位でもっと沢山の映像が映し出されます。

ジャパンハウス・サンパウロ

サンパウロのビジネス街の一等地に建つジャパンハウスは、2017年5月の開館当初から現在まで人気が衰えません。

一般公開された初日2日間だけで、なんと来場者数が7500人を突破しています。
そして1カ月間で7万5千人以上が来場したと発表されました。

そして開館からわずか2カ月で13万6千人の来場者数年間目標を達成してしまいました。

2020年2月11日には、延べ来館者数200万人を突破しました!

ジャパンハウス・サンパウロ 成功の要因

立地の良さ

この人気の秘密を私なりに考えるとやはり、立地の良さがまず挙げられると思います。

前述したように、
サンパウロのビジネス街に位置していること、
ジャパンハウスが建つパウリスタ通りは、日曜日は歩行者天国となること、
大型ショッピングセンター「ショッピングパウリスタ」の近くであること。

近くに来たからちょっと寄ってみる?という感覚でフラっと入れてしまします。

建物正面の檜(ひのき)


ジャパンハウスサンパウロ

無機質なビルが立ち並ぶ一角に「木材」のオブジェ。
しかも複雑に組み込まれていて、美しさまで醸し出し、見る人の目を惹きます。
木の持つ力のせいか、
ここだけ空気が和らいでいるのです。
ほっと一息。
ちょっと入って行こうよ!
そう思わせるたたずまいなのです。
私はもしこの檜がなかったら、
ジャパンハウスは今ほど入場者数は伸びていなかったのでは、
と思っています。

この檜が果たしてる役割は、想像以上に大きいと思います。

初代・平田アンジェラ館長の信念

ジャパンハウス・サンパウロを見事に立ち上げそして軌道に乗せたのは、ブラジル日系人の平田アンジェラさんです。

平田アンジェラさんは、ビーチサンダルのHavaianas(アヴァイアナス)を世界的なブランドに育て上げた人で、その手腕が買われて館長に抜擢されました。

現在は館長を後進に譲り特別顧問として活動していますが、
退任時のインタビューで「立ち上げ成功の秘訣は?」との問いへの答えが、私はとても印象に残っています。
それをお伝えするには、まずはジャパンハウス創設の目的から。

ジャパンハウス創設の目的

ジャパン・ハウスは、
戦略的対外発信の強化に向けた取組の一環として、
外務省が世界3都市(サンパウロ,ロサンゼルス,ロンドン)に設置した対外発信拠点です。

これまで日本に興味のなかった人々も含め、
幅広い層に向けて日本の多様な魅力、
政策や取組を伝え、
親日派・知日派の裾野を拡大していくことを目的としています。

                    ~~~外務省ホームページより

ご存知のように、
ジャパンハウスは日本政府主導のプロジェクトで日本の大手企業「電通」が調整をしており「日本人」「日本社会」そのものなのです。

アンジェラさんは、成功の秘訣として、

実は、日本側から指示されたことを、その通りにやらないこともあった。

と答えていました。

日本人とブラジル人の考え方の違いの調整が、
とても大変だった、と。

現地のことを分かっている自分たちが、
やる前からうまく行かないと分かっていることをやるわけにはいきません。
ブラジルの習慣そして文化に合わせることが重要。

と。

よくあることですが、
日本から来た方々はここブラジルでも日本と同じように事を進めたがります。

海外で、両国の間に入って仕事をする人は誰でも一度は通過し、悩むところではないかと思います。

ブラジルではこれはうまくいかない

そう思ったことに関しては貫き通したその意思の強さが、
ジャパンハウスサンパウロの成功のカギだったのでは、と私は思います。

プロジェクションマッピングを堪能した後は、
階段を上ってみてください。

『コンストラクション』展

コンストラクション展

階段を上がった展示場では、
世界のコンテンポラリーアート界で注目されている日本人アーティスト川俣正氏による

『コンストラクション』展

も開催されていました。

展示されているオブジェは、
18万本以上の割りばしで創作されているそうです。

こちらも沢山の人々が訪れていました。

ジャパンハウス・サンパウロ 常設コーナー

FUROSHIKI

Japan House

風呂敷は購入することも出来ます。

マルチメディアスペース



日本の伝統工芸品を紹介しています。
訪れた時は「だるま」でした。
もちろんこれらも購入することが可能です。

写真にはありませんが、
レストランとカフェもあります。

コロナウイルスが一日も早く終息し、
普段通りの生活を取り戻し、
またジャパンハウスで日本文化を堪能することが出来ることを
心から願っています。



ジャパンハウス・サンパウロ(Japan House São Paulo)
 サイト:https://www.japanhouse.jp/saopaulo/ja/index.html
 住 所:Av. Paulista, 52 - Bela Vista, São Paulo - SP

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