彼の浮気相手との鉢合わせで
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自分でも驚いた自分の感情
これは私が独身だった頃の話です。
当時私は19歳の学生で、
バイト先で知り合った3歳上の男性とお付き合いをしていました。
バイト先で知り合った3歳上の男性とお付き合いをしていました。
彼はバンドでメジャーデビューすることを目指して北海道から上京、
バイトをしながら夜はバンドの練習という日々でした。
彼の甘いマスクと、
夢に向かってがんばる姿は、
まるでマンガに出てくるシチュエーションそのもので、
田舎から東京に出てきた私は、
完全にそのマンガの主人公になったような気になって舞い上がってしまいました。
私のほうの熱量が断然多く、
私から積極的に近づいていって彼女の座をゲットしました。
それまで私は高校が女子高だったため男子との出会いもそう多くはなかったし、
たまに誰かと付き合っても3か月くらいで終わってしまうのが常でした。
よって恋愛初心者だったし
夢中だったのは私の方だったので、
彼に振り回されっぱなしでした。
どこかで「付き合ってもらってる」という感覚もありました。
何かおかしいとは思いつつ
私は親友とアパートを借りて住んでいて、
彼はひとり暮らしをしていました。
貰っていた合鍵で時々彼のアパートに行っては掃除、洗濯、夕飯の支度などをしながら、
新妻みたい♪と自分の状況に酔っていました。
ある時彼の家で体調を崩してしまい、
高熱が出てしまったことがありました。
忘れもしないクリスマスの時期です。
一晩は彼の家に泊まりましたが、
明日バンドの仲間と
ここでクリスマスパーティをするから自分のアパートに帰って
と彼から言われたのです。
親友は既に実家に帰省しており、
アパートに帰っても私一人です。
とても心細くて帰りたくなかったのですが、
バンドの仲間が来ると言われれば帰るしかありません。
私は素直にアパートに帰りました。
彼の浮気相手と鉢合わせ
風邪も治り、
いつも通り彼のアパートに合鍵で入って掃除をしていた時の事です。
ピンポーン
玄関のベルがなりました。
私がドアを開けると
女の人が立っていました。
手にはケーキの箱のようなものを持っていて、
水色のコートを着てお洒落をしていました。
(今でも覚えています!)
彼女は私を見ると、
ビックリしたような顔をして、
部屋を間違えたかな?と思ったのでしょう、
表札を確認しました。
彼女が「バンドの仲間とクリスマスパーティ」の日にここに来たということは、
ピンときました。
そこで私は彼女と、
どんな会話をしたかははっきりは覚えていませんが、
私、彼の彼女ですけど。
聞いてない?
彼女がいたとは聞いてないです。
ごめんなさい。
というようなやり取りだったと思います。
この時、
私は目の前の彼女に怒りではなく、
同情する気持ちが湧いたのです。
それが自分でも本当に驚いた感情でしたので、
今でも記憶に残っているのではないかと思います。
私はあの日彼から高熱であるにもかかわらずアパートに帰され、
しかもバンド仲間とのクリスマスパーティではなく、
この彼女とのクリスマスパーティだったのです。
そして彼女は彼女で、付き合っている人はいないと彼から嘘をつかれました。
ちょっと、ひどくない?
私は彼女に対して「同士」という感情が湧きました。
ね、上がってお茶でも飲んでいかない?
思わずそう言ってしまいそうになりました。
星の数ほどいる男性の中で、
今、同じ人を好きでいるという現実。
この人とは話しが合う。
直感でそう感じました。
もし彼女が私に向かって
あんた誰!?
と強気で攻めてきたら私も同情などはせず、
怒り狂っていたかもしれませんが。
その後、彼とはこのことが原因で別れました。
愛人の石野陽子さんが本妻と共に
歌手の石野陽子さんが世間を騒がせたことがありました。
妻子ある男性と奥様公認で不倫関係となり、
その男性が癌を患ってしまって奥さんのもとに帰った時、
石野陽子さんも共に付き添い、
奥様と愛人の石野陽子さんと二人で協力して彼を看取ったと。
多くの人が「とても信じられない」「ありえない」と口々に話しました。
酒井法子さんが逃走中に子供を預けた人とは
また、歌手の酒井法子さんが麻薬での逮捕から逃走するために、
彼女は自分の子供を旦那様の愛人に預けていたことがニュースになったことがあります。
これも当時「信じられない」「ありえない」とバッシングされていました。
同士
でも私は、
愛人の石野陽子さんと一緒にご主人を看取った奥様の気持ちと、
愛人に我が子を預けて逃走した酒井法子さんの気持ち、
分かります。
癌を患った夫を愛人の石野陽子さんと看取った奥様は、
逆に大変心強かったのではないか、と、思うのです。
酒井法子さんも、
ご主人を愛する人なら子供も同じように愛してくれることを感じ取り、
また、
今まで私を苦しめてきたんだから少しくらい協力して、と
お願いしやすかったのではないか、と、思うのです。
同じ男性を愛した者同士だからこそ
誰よりも分かり合える立場になる時があるのだと。。。
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